カガセイフンでは、一定の品質に保つために、倉庫の管理を徹底しています。
気温と湿度をコントロールし、それらに伴う小虫の発生を防ぎ、熟成させて製粉します。私たちの毎日は、常に虫との戦いです。彼らはおいしいものを本当によく知っています。
季節の変わり目や真夏に差しかかる季節が要注意です。玄そばは極端な温度変化を嫌い、梅雨の多湿でいたむこともあります。140年を越える経験から、1年のサイクルの中でどの時期にどのような管理を行ったらよいか、私たちは熟知しています。
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玄そばを 【玄十八】と表記しているのは、北海道から数えて福井県がちょうど18番目に収穫期を迎えるからだと言われています。
これらのタグが福井県産の確かな品質を示しています。
カガセイフンでは入荷されてきた玄そばを再度、厳密に精選し直します。入荷された玄そばはある程度汚れが落とされ、粒の大きさも揃えられています。それでも精選するのは、茎片や細かいゴミ、稀に小虫などが紛れ込んでおり、油断ができないからです。
再度細かい土、茎、葉、石などを除去し、同時に粒に磨きをかけます(粒の表面をきれいにする作業)。極大粒から極小粒に分けるため、大・中・小にふるい分けます。
次に精選された玄そばを脱皮します。脱皮とは、外皮と実に分ける作業のことです。外国産(中国・カナダ・アメリカ)や国内産の中でも粒の大きいもの(北海道産等)は比較的きれいに剥ぐことができます。
福井県在来種は小粒なので、完全に皮を取り除くことが難しく、1割ほど皮が付いたままの状態になります。それゆえ、完全に抜き実になっていない!と思われることもあります。ですが、この状態で石臼にかけると、蕎麦の外皮も甘皮(2番目の皮)も一緒に挽き込まれるため、風味・香り・色合いが引き出されます。さらにその皮がホシ(麺の中に浮かぶ小さい点々)の元となり、福井の蕎麦らしさを引き立ててくれます。
さて、ここから脱皮された抜き実を石臼に送り込む工程に入ります。
大きさ、重さ、回転数、玄そばを落とし込む量など、それぞれ異なる石臼29台の出番です。
石臼の大きさは1尺5寸(直径約45cm)、上臼の重さ70kg~80kgのものを使い、1分間に14~20回転に調整しています。
挽き上がったそば粉は篩(ふる)いにかけます。お客様のご要望により細かいそば粉から粗いそば粉まで(30~70 メッシュ)の篩い分けをしています。
ここではそば粉の粒子を整えることが重要です。粒子の整っていないそば粉は、加水時に水の浸透力が悪く、蕎麦切れの原因になります。
【ご注意】カガセイフンでは、石臼製粉での1番粉、2番粉、3番粉の挽き分けはしておりません。
「メッシュ」・「目」とは、篩(ふるい)の細かさをあらわす表記の一つです。
30メッシュ ……約40目 |
40メッシュ ……約50目 |
50メッシュ ……約60目 |
60メッシュ ……約70目 |
70メッシュ ……約80目 |
※メッシュと目の間には多少の誤差が生じます。目のほうには「約」と表記しております。